■今回は、国際屋根+壁専門見本市に合わせてドイツへ‥。
  少し、「海外の瓦」をご覧ください‥。

・かのフェルディナンド・ポルシェ博士は言いました。
  「機能がモノをデザインするのだ‥。」って、ドイツ人みんながみん
  なこんな考えでは無いでしょうけど、ドイツって、固くって、カチッとし
  てて、スキが無いようなイメージ‥なんですけど。
       
       
    ☆ライプツィヒは、見渡す限り緑と黄色のじゅうたんが敷き詰められていました。
小麦と菜の花が交互に作られておりそれ以外のものは何もないといった感じです。
 

☆ホテルから10分ほどでこんな風景です。

 
     
 
☆ライプツィヒ近くの町並みです。
☆グリーンルーフ(屋根緑化)のレストラン。
 

◆ DACH+WAND (国際屋根+壁専門見本市):ダッハ+バント
 
「DACH+WAND」はドイツ屋根施工業者協会(ZVDH)が主催する世界最大規模の屋根と壁の専門 見本市として、毎年ドイツ国内を巡回して開催されます。毎回世界20ヶ国以上からの出展があり、その特化した取扱内容と専門性により“注目されるべきイベント”として世界の建築業界で評価されています。
また、施工技術など各種セミナーも併催され業界関係ビジターを世界中から集めます。
今回はバッハやゲーテゆかりの文化芸術都市ライプツィヒで開催されました。

■開催地:ドイツ・ライプツィヒ
■期 間:5月4日〜7日 ■周 期:年1回
■主 催:ドイツ屋根施工業者協会(ZVDH)
       Leipziger Messe GmbH
■会 場:ライプツィヒ新見本市会場(New Exhibition Centre Leipzig)
■出展社:約600社(2004年ミュンヘン開催実績)
■入場者:約25,000人(2004年ミュンヘン開催実績)
 
◆ DACH+WAND (国際屋根+壁専門見本市) 主要出展品目
●屋根建築/修繕 ●リフォーム ●外壁塗装 ●外壁材 ●内装仕上
●建設用晶/材料
●屋根パッキング/防水材 ●遮光材/断熱材/遮音材 ●屋根緑化技術●足組  構築
●室内改装 ●落雷防止 ●換気装置 ●照明装置 ●ソーラーシステム●下地材
●機械工具 ●安全設備 ●機器 ●クレーン ●関連製品 他

  

・写真は会場:ライプツィヒ新見本市会場(New Exhibition Centre Leipzig)のイベント広場です。
 

■‥ドイツと言えば「マイスター」の国。
  「 ドイツの瓦ってどんなもんなの‥?」
  ワクワクしながら会場へ‥。

 主催組合と瓦メーカーの考えの違いから殆どが副資材及び関連製品、金属屋根、 重機等のメーカーの出展で瓦製造メーカーの展示は 2 社だけだったのが残念で す。来年のケルンでの展示会はにぎやかになるとのことでした。
 

■玄昌石の屋根メーカーの出展です。
 玄昌石は黒色緻密な薄板状の粘板岩で、天然 のスレートとして有名です。
 (写真右は玄昌石の加工で作りあげられたオブ ジェです。この曲面の細かさ‥。)びっくりです。

       
       
    ☆加工の手際の良さ・スピード‥。「マイスター」というカンジ。  


☆自由自在ですね。
 

 

■‥見つけました。粘土瓦。ドイツ最大の瓦メーカー出展ブースです。

 
 
 

 

☆不思議な形の素焼きの粘土瓦。
聞いてみると、これは「換気瓦」とのこと。
 
 

 

‥ ドイツの屋根施工水準はヨーロッパで、最も進んでおり家を如何に長持ちさ
  せるかという観点から施工されているんです。

  ■屋根に一番必要なのは屋根裏に“呼吸させてやる”ということ。
   天井と屋根の間には“ひとつの空間”があります。
   この空気の層は、いうなれば空気の屋根です。
   この空気の屋根は、常に外気の温度と天井下の室内の温度の間で、温度差の   “緩衝役”なんです。暑い日には、熱く焼けた瓦屋根と冷たい空気の天井下との
   間で、温度差をやわらげ、寒い日には、凍てついた瓦屋根と暖かい天井下との   間で、温度差をやわらげる。
    しかし、「温度差」には、常に結露を考えなければなりません。
    常に、湿気が付きまとうのです。
    湿気は家を傷めます。だから大事になる前に、空気の屋根の換気をしよう。
    ということなのです。
    ドイツの見慣れない瓦は“換気瓦”だったのです。
 

       
       
   

☆メルゼブルグのホテル付近、アパート・個人住宅。

 

☆個人住宅

 
     
☆こういった外壁の色が不思議に街に溶け込みます。
 

□私たち日本人が「マイスター」と聞くと、そのイメージは「自信とプロの誇り‥。」

 しかし、今、ドイツのマイスター制度が揺らいでいるそうです。
 マイスター制度はドイツ国家が職人の能力の証明をすることであり、お客様のための仕事の内容の補償なのです。
 最近はお客様が材料を購入し、無資格者を呼んで作業をさせていることが、多くなっているそうです。
 技術水準が低いため、商品のメーカー補償の問題が、発生することがあるそうです。
 形だけになりつつあるマイスター制度の価値を確保するために、マイスターの資格を取るまでのプロセスを見直す、
 そんな動きがあるそうです。